鬱屈した人生を豊かにしてくれた愛人のために果てた?「金子文子」の死に際とは?
この記事では金子文子の晩年と散り際について解説していきます。
「金子文子」とは?簡単に説明
大逆事件といえば中学・高校の日本史の教科書では1911年に思想家の「幸徳秋水」絡みの『幸徳事件』を指すのが一般的だと言っていいでしょう。
そのためせ彼女の知名度は低く、難関大学の入試問題でたまに登場する程度です。
大逆罪が適用された事件としては1923年の『虎ノ門事件』に継ぐ3番目。
1925年『朴烈事件』若しくは『朴烈・文子事件』として名前を知る事ができるでしょう。
実際には23年9月3日には逮捕。
テロ事件は起きていないものアナーキストの2人の発言を内閣転覆を謀る政治家が利用したものとなりました。
「金子文子」の晩年
複雑な家庭環境で育ったが所以、20年に17歳で全ての柵を捨て単独上京。
上野で新聞の売り子を始め、社会主義者と知り合って思想に傾倒したいきます。
朴烈と親しくなったのはそんな折り22年3月のこと。
権力に叛逆の思想を持ったアナーキストかつ朴烈と親しい間柄であった事から、警察からマークされていたのは容易に想像がつくはずです。
関東大震災から2日後の9月3日、内務省の下達によって予防検束。
爆弾テロ計画は当局に情報が露見しており、不逞社に踏み込まれ警察へと連行される事になりました。
その後朴烈と文子から大正天皇・皇太子の爆殺と大日本帝国滅亡の言質が取れた事により大逆罪が適用。
「金子文子」の死に様
1926年7月25日、服役中の宇都宮刑務所栃木支所にて死去。
23歳没。
死因は首吊り自殺によるものだとされています。
「金子文子」の死に様の信憑性
この時代の日本の思想犯であり、看守から暴行を受けて死亡したたのではないかと思う方もいらっしゃる事でしょう。
実際にそんな疑問を朝鮮問題関連のエキスパートである「布施辰治」氏が抱き、彼女の墓から遺体を掘り出すと医師に検屍させています。
しかし既に墓に埋葬されてから1週間以上経過してからのこと。
その死の課程については不明のままでした。
実際問題彼女の死に関する謎は多いのが事実だと言えるでしょう。
現在公になっている死亡日、死因も信憑性は高くないと思われます。
刑務所で首吊り自殺したと言いますが、場所や道具についても不明瞭です。
疑念は残るも今後新しい情報が出てくるとは思えません。
まとめ
1926年7月25日、栃木県宇都宮刑務所栃木支所にて逝去。
23歳没。
死因は首吊り自殺でした。
ただ当初宇都宮刑務所は死因等は公表しておらず、後出しでの発表になっています。
疑念を抱いた弁護士が刑務所合意のもと墓を掘り起こし、医師に検屍させていますが、死因などは不明、刑務所の発表を覆すだけの発見はありませんでした。
前述した死亡日時、死因の信憑性は決して高いとは言えませんが、恐らく今後も覆る事はないでしょう。
