「佐藤慶(さとうけい)」とは?
佐藤慶の晩年とその死に様について信憑性も含め以下に詳しく解説します。
「佐藤慶」とは?簡単に説明
佐藤慶は役者になる前は福島県会津若松市役所の戸籍係に勤務していました。
演劇好きが高じて無断欠勤したことで市役所はクビとなり、上京して俳優座養成所に入所します。
同期には宇津井健や仲代達矢らがいたと言います。
大島渚監督作品の常連俳優で、新藤兼人、小林正樹、今井正といった巨匠たちにもよく起用されており、生涯190本に上る映画に出演しています。
佐藤慶と言えば、武智鉄二監督の「白日夢」に出演し、演技の中で愛染恭子と本番行為を行なって話題となった俳優でもあります。
「佐藤慶」の晩年
佐藤慶は亡くなる数年前から体調を崩し、入退院を繰り返していました。
2000年以降は体調を見ながら仕事も続けていましたが、80歳を越えてからは仕事をかなりセーブしていました。
1980年代から90年代にかけてはテレビドラマを中心に厳格な父親役や祖父役などが多くなり人気を博しますが、本人はありふれた役や善人の役にはあまり興味がなく、犯罪者や権力者などのワル役に魅力を感じていたようです。
最晩年には上戸彩主演の「あずみ」で謎の高僧・南光坊天海や藤原竜也主演で佐藤慶の遺作となった「カイジ 人生逆転ゲーム」で「帝愛グループ」総帥の兵頭和尊を貫禄十分に演じていました。
「佐藤慶」の死に様
佐藤慶は2010年(平成22年)5月2日午後4時19分、東京都世田谷区の関東中央病院で死去しました。
死因は肺炎で、81歳でした。
2010年に入ってから体調を崩し、約3か月の闘病生活ののち、長男夫婦に看取られながら息を引き取っています。
「佐藤慶」の死に様の信憑性
佐藤慶は病院での死去につき、死に様の信憑性は高いでしょう。
葬儀は近親者のみでおこなわれたとのことです。
「佐藤慶」の小ネタ等
個性的な悪役俳優として高名な佐藤慶ですが、やはり気になるのが「白日夢」への出演に関してでしょう。
この作品に出演する前に大島渚監督の「愛のコリーダ」への本番出演を断っていたとのことで、よっぽど佐藤慶に対する本番行為のニーズが高かったことがうかがえます。
そんな「白日夢」は武智監督の意向で公開本番の予定になっており本番撮影には約50人の報道陣が詰めかけますが、佐藤が「精神統一したい」「男としてつらい」とのことから公開を拒否して1カットを6時間もかけて撮影したそうです。
報道陣には非公開となりましたが、それでもスタッフ30人ほどが見守る中の撮影でした。
まとめ
残虐なやくざや冷酷な犯罪者といった悪役で存在感のあった佐藤慶。
テレビドラマでは父親役などにも挑戦し人気を博していますが、もともと望んでいた悪役については歳を重ねてからはより重厚で大物感が半端ではない役どころを演じられていたように感じます。