この記事では、伊藤計劃の晩年や最期について紹介します。
伊藤計劃とは?
伊藤計劃とは、日本のSF小説を得意とする作家です。
武蔵野美術大学を卒業しており、作家としてデビューしてからわずか2年で亡くなりました。
作家として活動した期間は、2007年から2009年までの非常に短い間です。
伊藤計劃の代表作には、「虐殺器官」や「ハーモニー」等があります。
星雲賞や日本SF大賞、フィリップ・K・ディック賞特別賞など数々の賞を受賞しています。
伊藤計劃の晩年
伊藤計劃は、「虐殺器官」で作家としてデビューします。
「虐殺器官」は大量殺戮を引き起こす虐殺器官とは何なのか、現代の罪と罰を描いた長編のSF小説です。
伊藤がこの作品を執筆したのは2006年ですが、この時は既に病に侵されていました。
ユーイング肉腫という悪性腫瘍が2001年の時に発覚しています。
手術によって取り除かれましたが、2005年には肺に転移しており肺の一部も切除しました。
ただし、「虐殺器官」を執筆した時には寛解状態だったといいます。
伊藤は10日間ほどで書き上げました。
小松左京賞の最終候補となる等、デビュー作で期待の新人として注目されます。
伊藤の死後、ハヤカワ文庫から出版され、30万部を売り上げるベストセラーとなりました。
伊藤計劃の死に様
伊藤計劃が亡くなったのは、2009年3月のことです。
ユーイング肉腫が転移しており、亡くなる直前には全身6か所に転移が見られたといいます。
享年34です。
その後、第二作目の「ハーモニー」が発表されましたが、これが遺作となりました。
「ハーモニー」は日本SF大賞を受賞します。
故人が日本SF大賞を受賞するのは初めてのことでした。
また、「ハーモニー」は、フィリップ・K・ディック賞特別賞も受賞しています。
伊藤計劃の死に様の信憑性
伊藤計劃は作家としてデビューしてから、わずか2年でその生涯を終えました。
デビューした時には既にユーイング肉腫を患っており、二作目の「ハーモニー」が出版されたのも死後のことです。
また、未完の原稿がありましたが、円城塔が引き継ぎ「屍者の帝国」として出版されています。
「虐殺器官」「ハーモニー」「屍者の帝国」は、3部作としてアニメ映画化もされました。
まとめ
伊藤計劃はデビュー時にSF作家として期待されますが、ユーイング肉腫を患っており34歳で亡くなります。
その後、遺作となった「ハーモニー」で日本SF大賞を受賞しました。