レンブラント・ファン・レインはバロック期を代表する画家で、光の魔術師と呼ばれていました。
画家として名声を得ますが、貧しい生活に転落するなどその生涯は波瀾万丈です。
レンブラントの晩年と最期について紹介します。
レンブラントとは?
レンブラントはオランダ生まれの画家で、ヨーロッパ美術史において多大な功績を残しました。
肖像画なども多く残されており、その作品は世界中の美術館に収蔵されています。
レンブラントは光を塊でとらえるという独自の技法を編み出し、光と影のコントラストを鮮やかに描きました。
レンブラントの代表作「夜警」は、市民自警団が出動する瞬間を描いたものです。
光と影を生み出す技法が効果的に使われています。
レンブラントの晩年
レンブラントは画家として名声を手にしていましたが、晩年は非常に困窮した生活を送ったといわれています。
若い頃は最初の妻であるサスキアが裕福な家の生まれだっただめ、レンブラントは豪邸や工房を構えることができました。
美術品の収集なども行っていたといいます。
しかし、サスキアは結核によって29歳という若さで亡くなってしまいます。
レンブラントは遺産を相続しますが、元々浪費癖があり遺産を食いつぶしていきます。
美術品の収集などで借金を重ねました。
画家としての仕事も減ってしまい、50歳を迎える頃には無一文になったといわれています。
その後は非常に質素な生活を送りました。
レンブラントの最期
レンブラントは晩年、2人目の妻だったヘンドリッキエを亡くします。
そして、最初の妻サスキアとの間に授かったティトゥスも亡くしてしまいました。
ヘンドリッキエとの間に生まれた娘のコルネリアと共に暮らし、1669年に亡くなります。
享年63でした。
レンブラントの遺体は息子と二人の妻が眠る教会へと葬られました。
レンブラントをめぐる逸話
レンブラントは2度結婚していますが、二人目の妻ヘンドリキエとは結婚せずに愛人関係を長く続けていました。
これは最初の妻であるサスキアの遺言があったためです。
サスキアの遺産は夫であるレンブラントと息子のティトゥスが相続しましたが、ティトゥスの分もレンブラントが後見人となることで自由に使えました。
しかし、再婚すると無効になってしまうのです。
遺産を自由に使うためには、再婚するわけにはいかなかったのです。
ただし、その後二人は結婚しています。
レンブラントの浪費癖
レンブラントには浪費癖がありましたが、それは全て画家としての仕事につながるものでした。
収集したのは美術品や民族衣装、刀剣などの工芸品です。
リアリティのある絵を描くためにお金を費やしたのです。
ただし、レンブラントは事業などにも手を出していますが、商才はなかったようでことごとく失敗しています。
まとめ
レンブラント・ファン・レインは、オランダを代表する画家の一人です。
晩年は転落して質素な生活を送りました。
二人の妻と息子に先立たれ63歳で亡くなっています。
