ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンは、歴史に名を刻む偉大な作曲家の1人です。
その晩年と最期を紹介します。
ベートーヴェンとは?
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンは、ドイツのボンに宮廷音楽家だったヨハン・ヴァン・ベートーヴェンの長男として誕生します。
幼い頃から音楽の才能の片鱗を見せており、父から英才教育を施されました。
その教育は、虐待にも思える程苛烈なものだったといいます。
そして、ハイドンに教えを受けるためウィーンに赴き、演奏家及び作曲家として評価されるようになります。
しかし、20代後半ごろから患っていた難聴が悪化してしまいます。
音楽家としては致命的でしたが、それが作曲の道に専念することになったのです。
ベートーヴェンの晩年
ベートーヴェンは40歳を過ぎる頃には、聴力をほぼ失っていました。
難聴が悪化し始めた頃には音楽家としての未来に悲観して、自殺を考えたこともあったといいます。
それでも音楽への情熱は衰えず、ベートーヴェンは数々の名曲を世に送り出しました。
また、難聴以外にも神経性の腹痛などの症状にも苦しんでいたといわれています。
スランプに陥ることもあり、苦悩に満ちた生活を送っていたことが伺われます。
しかし、その苦悩や葛藤がベートーヴェンの音楽に深みを与え、精神性の高さを感じる名曲を生み出していくことになりました。
ベートーヴェンの最期
ベートーヴェンは、56歳の時に肺炎を患い床に臥すようになりました。
死期を悟ったためか遺書も残しています。
ベートーヴェンはそんな病床にあっても作曲活動を続けていましたが、ついに帰らぬ人となりました。
ベートーヴェンの音楽
ベートーヴェンが誕生したことで、音楽はそれまでとは全く違ったものになりました。
今までは音楽は宮廷や貴族たちのためのものだったのです。
名だたる音楽家であっても、宮廷や貴族に雇われた立場でした。
当然、雇い主が気に入るような音楽を作曲することになります。
それに対してベートヴェンの音楽は、完全に大衆のものでした。
ベートーヴェンにとって音楽は自己表現そのもので、芸術を生み出す行為に外なりません。
ベートーヴェンをめぐる逸話
ベートーヴェンは父から音楽の英才教育を受けますが、その親子関係は良好だったとはいえません。
父親は母親が亡くなるとアルコール依存症に陥り、うつ病も患いました。
父に代わってベートーヴェンが家計を支えていたといいます。
父親が亡くなった時ベートーヴェンはウィーンにいましたが、葬儀のために故郷に戻ることはありませんでした。
ただし、ベートーヴェンもお酒が好きだったようで、そういったところは父親譲りだったのかもしれません。
まとめ
ベートーヴェンは20代後半頃から持病の難聴が悪化し、聴力を失ってしまいます。
音楽家としては致命的でしたが、それが作曲の道に専念する契機となりました。
そして56歳の時に病に倒れ、亡くなっています。
